【wevox活用コラム.vol.13】よくわからずに現場に介入することの良くない例
こちらでは、wevoxが運営している「Engagement Run!」 で公開しているコラムを転載させてもらっています。興味がある方はぜひ、体験会に参加してください。
よくわからないのに現場に入るとやけどする
ある会社さんから相談されたことがある。それは、エンゲージメントの点数がなかなか向上しないので、役員が現場に介入をして「仕事量」を良くしてやろうと意気込んでいると言うものだ。具体的には、役員の人が現場に介入し、業務に関する棚卸しと、大岡裁きをすることによって業務量を減らしてやろうと言うことだろう。
もちろん、この役員の意気込みや、意欲には感謝するところも大きいし、実際こういう動きをしてくれない人たちも多い中で、貴重な存在だと思う。しかし、やはりこの手の介入には気をつけなければいけないことがある。それは、何かを改善しようとして、逆に失うものがあることに気がつけないことがあるからだ。
業務量を減らそうとして、本人がやりたいことを奪う
例えば、1つの例は「業務量を減らそうとして、本人がやりたいことを奪う」ことだ。具体的には、いくつものプロジェクトを回している人がいた時、そのプロジェクトの中には、当たり前だが優先順位が出てきているはずである。例えば5つのプロジェクトを回しているとして、メインでやっている事は、直近の売り上げにつながることになるだろう。
そして、3つ目以降になってくると、将来に対する投資でチャレンジしていることもきっとあるはずだ。その中には、自分が将来やりたくてしょうがないことを、温めながらちょっとずつ進めていることだってあるはずだ。
しかし、それを知らない人からすると、「売り上げにならないことに時間を使うべきではない」と言う視点から業務を整理する可能性が高い。また、将来の可能性が見えているならともかく、本当に個人の趣味の範囲でトライしているものだったりした時、外から見たらそれは無駄な業務にしか見えないはずだ。しかしもしかすると本人は、その仕事をやりがいにして今の他の仕事にチャレンジしていることだってあるだろう。
裁量を与えて、支援が減る
他には、「裁量を与えて、支援が減ってしまう」と言うこともあるだろう。裁量を与えると言う事は、仕事を任せることになる。つまり、ある程度の助言や決め事を細かく伝えず、本人がやりたいようにやらせることをある程度許容することになる。
もちろんこの裁量と言うのは仕事のやりがいにおいて非常に重要だし、本人が成長してもらうためには欠かせない取り組みだ。しかし一方で、人によっては、マネージャーが自分を支援してくれなくなったように感じることもあるはずだ。
ここでうまいマネージャーは、裁量も与えつつ、ちょうど良い感じで支援をするので両立ができるようになるわけだが、マネージャーの力量や、本人の受け取り方によってもちろん100%コントロールできるものではないだろう。
ビジョンを優先して給料が減る
ベンチャー企業にありがちだが、「ビジョンを優先して給料が上がらない」と言うこともあると思う。ビジョンを優先すると言う事は、今まだ実現していない将来のことに対して投資する金額を上げると言うことになる。当たり前だが、それをすれば目の前のキャッシュは減っていくと言うことになるし、それはすなわち、「給与原資」を減らしていくということになる。
会社にとっては、将来の事業拡大やそれに伴う会社のメンバーの給料を上げるためにやっていると言う大きな名目はもちろんあるが、社員にその理解がない場合には、なぜ給料を上げてくれないのか?と言う疑問に落ち着いてしまって然りだと思う。
そのビジョンが、抽象的であったりもしくは将来の見込みがよく見えないものであれば、なおさらそう感じる場合も多いだろう。
このように、現場のことをよくわからないのに何かしようとする事は、後になって逆効果になる場合がある。それを理解しながら、エンゲージメントアップさせていく必要があるだろう。
何かの参考になればと思います。
ではでは。